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治験用語

GCPを読む上で、また症例報告書を記入する上でとっても大切な言葉の定義ですがなかなか解りにくいものがあるので、ここで紹介します。

有害事象とは?
「治験薬を飲んでいる期間に起こったあらゆるこのましくない事象」
つまり、治験薬を飲んでいる間に交通事故が起こった場合や風邪なども有害事象に含まれます。副作用とは意味が違ってくるので違いを理解しておきましょう。
副作用とは?
「治療薬との因果関係が否定できない有害事象」
有害事象の中でも、治験薬とは関係ないものと完璧に断言できるもの以外は副作用となります。医師の判断によって捉え方も変わってきますが、因果関係が否定できない事象は副作用となります。一般に使われる【副作用】とはサイドエフェクト、薬理作用の主作用に対する副作用という意味合いが強いですが、治験で使う副作用とは薬物有害反応【adverse drug reaction】という意味で用います。
重篤な有害事象・副作用とは
有害事象又は副作用のうち、死亡にいたるもの、生命を脅かすもの、治療のため入院もしくは入院・加療期間の延長が必要なもの、永続的もしくは重大な障害・機能不全に陥るもの先天異常を来すもの、またその他の重大な医学的事象をいいます。
治験協力者とは?
医療機関において治療を実施するチームのメンバーで治験責任医師によって指導・監督され、専門的立場から治験責任医師及び治験分担医師の業務に協力する者のことです。治験コーディネータもここに属します。
治験薬管理者とは?
医療機関において医療機関の長によって指名され、治験薬を保管、管理する薬剤師又は医師もしくは歯科医師のことです。原則として薬剤師がなります。
モニタリングとは?
治験依頼者により指名されたモニターが、治験の進行状況を調査し、治験が治験実施計画書、標準業務手順書、薬事法に規定する基準ならびに本基準に従って実施、記録及び報告されていることを保証する活動のことをいいます。実際にモニターの方が、施設訪問をしてデータの整合性などをみたりするときにはどのようなことを目的として、どのような方法で行うかなどを前もってお知らせします。また、電話にて進捗状況などをモニターに伝えることもモニタリングの一つです。
監査とは?
治験依頼者が指名した監査担当者にモニタリング業務、治験の依頼・管理関連業務がGCPを遵守して行われていることを確認・評価する目的の品質保証業務のことをいいます。モニターの方とは違い、モニタリングがきちんと行われているかなどもみられます。
無作為化とは?
偏りを軽減するために、作為を持たずに割り当てを行うことです。たとえば、医師がこの患者は病状が軽いので用量の少ないものを当てたほうがいいと考えた場合、データに偏りがでる可能性があるので、医師の主観が入らないように無作為化を行うことによって、偏りをなくすことができます。