おとぼけほすぴたる
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ナースの世界の辞めたい病(病棟新人編)

ナースは普通はじめは病棟ナースとしての経験がある人が多いと思う。
初めて入った初めての職場、そう新人ナースの幕開けになるところだったりする。
きっとはじめ3ヶ月は、がんばって働かなくてはいけないなんて思ったりするし
なんで 看護婦になんてなったんだろー;_;って後悔することもある。
当然初期の辞めたい病がでてくるのも第一段階はこの時期。
ただ単に環境が変わって 自分には向いてないかもしれないとか
社会人の厳しさも分かってくるがこのころ、一時的に辞めたい病が出てくる。
確かに辞めたい辞めたいって思ってしまう。
だからといって本当にそこで辞める人をみると 不思議なことに決して
「偉い!」とは思わない。ナースならではの
「あぁ やっぱりあの人根性ないもんねぇ」「学生の頃から逃げ足早い人だったもんねぇ」
など 恐るべき解釈がそのまま病院中で噂になるのもこの世界。
まるで汚点のような扱いを受け 代々その詰め所にいつまでも噂される。
で、まぁ はじめはそんなこともあるが 結構自分で動けるようになってくると
おもしろさも分かってきて はまっていくこの業界。
きっとどこかで「私はなんて優しいんだー;_;」「人の役に立てるっていいことだぁ」
など患者の「ありがとう。優しいですね 看護婦さん」などの感謝の言葉で
すくすくとナースは育っていく。
そして 責任感もでてきて 仕事を任せられるようになってくると まさに
ナースの世界は楽しくなっていくのも確かなのであるが・・・。
やっぱり 性格が合わない先輩ナースや、自分を指導したナースには
めっぽう弱い立場である。
仕事は楽しいが かなしいことに毎回深夜の相手や準夜の相手を
勤務表でチェックしてしまう。何度見ても変わらないのに見てしまう。
勤務に就く前からそれだけで憂鬱のネタに十分なっている。
休み時間に話す話題まで前日から考えてしまう自分がイヤになる。
でも そのうち 違う病棟に先輩が飛ばされるように祈ってるうちに
仲良くなったりもする。
そう 仕事が認められればこの世界は自分の楽しい世界に変えていけるのだ。
しかし 仕事ができなくても この子はあかんとみんなに思われると
これも 結構それで認められていくのもこの世界だが・・・・
1年目の辞めたい病は簡単にごく自然に治っていくのだった