おとぼけほすぴたる
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ナースの世界の辞めたい病(病棟五年目編)

5年目くらいになると 医者のいい加減さも 他のスタッフがそんなにがんばってないことも
そして 自分自身がいかに楽して勤務時間を終えようか考えていることもわかってくる。
昔は重症患者を受け持って 何事も経験なんて思って しっかり勉強した
人工呼吸器も自分で楽に組立もできるし 設定もできるようになっている。
無理してしんどい仕事もしたくないなぁと感じ始める。
人生このままでいいのかなんて考え出すのがこの時期。
恋人がいればよく分かるのが 結婚退職の時期のようなもの。
看護に命を燃やし続け これからも看護婦をやっていくかどうかの選択。

そして この時期は勤務移動と重なるので さらに辞めたい病になる。
今までの病棟とは違うことをするってことは また新人の頃のように
年下の詰め所での先輩にヘラヘラしながら 1からその新しい病棟科の
専門特色の疾患の勉強から始まる。まったく 分からない世界に入ってしまう。
年下の詰め所のいけずなスタッフに「こんなこともわからないの?」など言われ
婦長には「経験者は自分でカルテとかみて動いてちょうだい どこも病棟は
一緒のシステムだからね」と冷たく扱われるのも経験上つらいものである。
特に1回目の移動は緊張するものである。
知ってるスタッフがそこに何人いるかが結構やりやすいかどうかのめどになる。
が、若い頃と違ってやる気も薄れてきて 記憶力も減退しているので
慣れるまでやっぱり苦労することになる。
常に「疲れた しんどい 辞めたい」など言ってしまっている自分に気がつく。
あぁ 他の事務職はいいなぁ・・ 夜勤したくないなぁ・・
なんて思うようになってくればもう重症だったりする。
この時期ありがちなのは とんでもない男を捕まえて 結婚して
後で後悔することかもしれない・・・・
辞めたい病5年目は結構危機感あるものだったりする。