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インフォームド・コンセント
近年、日本でも患者が医療の主役として、自らが病気の状態を知り治療方針を同意のもので決めることが多くなってきている。インフォームド・コンセントは日本医師会により「説明と同意」と訳されています。
治験におけるインフォームド・コンセントについて
被験者の治験への参加の意思決定と関連する
- 治験に関してあらゆる角度からの説明が充分になされた後に、
- 被験者がこれを理解し、
- 自由な意思によって治験への参加に同意し、
- 書面によってそのことを確認すること
を指します。
- 被験者に対する説明事項には少なくとも以下の事項が含まれていなければなりません
- 治験が研究を伴うこと
- 治験の目的
- 治験の方法
- 被験者の治験への参加予定期間
- 治験に参加する予定の被験者数
- 予期される臨床上の利益および危険性または不便
- 当該患者に対する他の治療方法の有無および治療方法に関して予測される重要な利益および危険性
- 治験に関連する健康被害が発生した場合に被験者が受け取ることのできる補償および治療
- 治験の参加は被験者の自由意思によるものであり、治験への参加を随時撤回できること、治験の拒否や撤回によって不利な扱いを受けないこと
- 治験への参加継続について意思に影響を与える可能性のある情報が得られた場合速やかにその情報を伝えられること
- 治験への参加を中止させる場合の条件又は理由
- モニター・監査担当者・治験審査委員会および規制当局が原医療記録を閲覧できること
- 治験の結果が公表される場合であってもプライバシーは保全されること
- 被験者が費用負担する必要がある場合にはその内容
- 被験者に金銭等が支払われる場合にはその内容
- 治験責任医師または治験分担医師の指名、職名および連絡先
- 被験者が治験および被験者の権利に関してさらに情報が欲しい場合又は治験に関連する健康被害が生じた場合に照会すべきまたは連絡を取るべき医療機関の相談窓口
- 被験者が守るべき事項
- 被験者にわかりやすく、理解できる言葉で説明を行います。
- 自由な意思によって同意を得ることが、患者の人権を守り、患者の意思を尊重します。
- 同意文書に被験者が記名捺印または署名し、同意文書を保存しておく必要があります。
同意を得る前に被験者が質問する機会と、治療に参加するか否かを判断するのに充分な時間を与える必要があります。その際、全ての質問に対して被験者が満足するように答えなければなりません。